こんにちは。DeFi牧場のおーじぃ(@DeFi_Ranch)です。
DeFi(分散型金融)利用をすすめる中、新進気鋭のレンディングサービス「Vauld(ヴォールド)」が2022年1月25日に新たに230通貨のレンディングに対応!というニュースが飛び込んできました。
今回の記事では、最大金利12.68%を誇るレンディングサービス「Vauld」について調査してみたいと思います。
In the meantime, we have made the difficult decision to suspend all withdrawals, trading and deposits on the Vauld platform with immediate effect.
— Vauld (@VauldOfficial) July 4, 2022
Vauld(ヴォールド)とは?
Vauldは、インド人企業家の2人が設立したシンガポールの企業です。仮想通貨の利用価値を高めるため、使いやすく安全な仮想通貨の銀行サービスの提供を目指しています。
具体的なサービスは、以下の3つです。
①Earn Interest:仮想通貨を預けて金利を受け取る
②Borrow:預けた仮想通貨で別の通貨を借りる
③Trade:仮想通貨を交換する
ヨーロッパとインドを中心に世界160カ国に30万人以上のユーザーを抱え、運用資産は1年間で200倍にも増えたと報じられています。
また冒頭でも触れた通り、2022年1月から取扱通貨を一気に増やし、おそらく現時点の仮想通貨系銀行系サービスとしては最大規模の275通貨に対応しました。
外部サイト
>> Singapore-Based Crypto Exchange Vauld Lists 230+ Crypto Assets
Vauldの安全性
Vauldでは、大きく2つの安全対策が施されています。
①マルチ署名システム:ヒューマンエラー対策
②コールドウォレット:ハッキング対策
ユーザーから預けられた資金は、すべて「貸付プール」に移動されます。
このプールは、世界有数のカストディアン(保管専門機関)である「BitGo」によって複数の電子署名が必要(①)なコールドウォレット(②)で安全に管理されています。
さらに、最悪の事態に備えた「1億ドルの保険金」により、ハッキング、秘密鍵の紛失・盗難、従業員の不正行為などが起こった場合でもユーザーの資産が補償されます。
プールの図の右下にある通り、トレードに関してはBinanceが交換パートナーとなり、円滑な取引をサポートしています。
Vauldの投資家&パートナー
Vauldは、2021年7月にPayPal創始者であるPeterThiel率いるValarVenturesから、2,500万ドル(約29億円)を調達しました。
調達した資金は、顧客基盤を拡大するため、様々な国でのライセンス取得、マーケティング、カスタマーサポートの強化に向けて、人員を追加する予定です。
VauldはDeFiなの?
いいえ、違います^^;
企業が運営するサービスなので、バッキバキのCeFi(中央集権型金融)です。
とは言え、仮想通貨に特化してスタートした企業なので、ネットメインでサービスが提供されており、従来の銀行や証券会社と比較し、ムダなコストがカットできる分、十分な利益や利回りを確保することができるはずです。
DeFiに関しては、以下の記事をご参照下さい。
関連記事
>> DeFi(分散型金融)とは?3つのメリット&デメリット
Vauldの利息金利(APR)
Vauldの利息金利は、以下の通りおおむね4段階となっています。
Savings (普通金利) | Fixed Deposit (固定金利) | Borrowing (借入金利) | |
ステーブルコイン | 9.41% | 12.68% | 13.00% |
超高金利通貨 | 12.73% | 12.68% | 13.00% |
高金利通貨 | 4.60% | 6.70% | 7.50% |
中金利通貨 | 1.00% | 3.04% | 4.00% |
低金利通貨 | 0.50% | 1.00% | 1.00% |
具体的な通貨名を時価総額の上位だけ抜粋してみました。(2022年1月末時点)
対象 | 対象外 | |
ステーブルコイン | USDT/USDC/BUSD DAI/TUSD/USDP | UST USDN/FEI |
超高金利通貨 | MATIC | – |
高金利通貨 | BTC/ETH/XRP | – |
中金利通貨 | LINL/UNI/FTT XLM | – |
低金利通貨 | BNB/ADA/SOL DOGE/DOT/SHIB ATOM/LTC/NEAR TRX/BCH/FTM | LUNA/AVAX CRO/ALGO |
競合他社比較
代表的な通貨の利息金利を比較してみました。
普通金利
Vauld | Nexo | BlockFi | |
USDT | 9.41% | 8-10% | 8.75% (~20,000) |
BTC | 4.60% | 4-5% | 4.5% (~0.1BTC) |
ETH | 4.60% | 4-5% | 5% (~1.5ETH) |
XRP | 4.60% | 4-5% | – |
BNB | 0.50% | 4-5% | – |
※Nexoの金利は、独自トークン「$NEXO」の保有割合によってランクが上がり、金利が上昇します。
※BlockFiの金利には、数量に上限があり、上限を超えた部分に対しては金利が大幅に下がります。
定期(1ヶ月)金利
Vauld | Nexo | BlockFi | |
USDT | 12.68% | – | – |
BTC | 6.70% | +1% | – |
ETH | 6.70% | +1% | – |
XRP | 6.70% | +1% | – |
BNB | 1.00% | +1% | – |
その他、詳細な違いについては、以下の記事でご確認下さい。
Vauldのメリット・デメリット・リスク
Vauld(ならでは)のメリット・デメリットをまとめてみました。
※レンディングサービスの共通リスクは後述
Vauldのメリット
BTC/ETH/XRPの金利が高い
仮想通貨のツートップBTC(ビットコイン)とETH(イーサリアム)はもちろんのこと、日本人に人気のXRP(リップル)も含めた3つの通貨が1ヶ月定期で6.7%の高金利!
その他、ステーブルコインやMATIC(ポリゴン)は、1ヶ月定期預金で12.68%となっています。
預金対象通貨が多い(250種以上)
一般的なレンディングサービスと比較し、圧倒的な275種類の通貨に対応!
ステーキング機能がなかったり、インパーマネントロスが怖くて流動性提供しにくいコインなどの値上がり待ちの期間も1ヶ月定期で1〜3%で運用することができます。
定期預金解約のペナルティーがない
1ヶ月定期を解約した場合、基本金利に戻るだけでペナルティーはありません。
つまり、価格の暴落時にステーブルコインを購入資金に回すなど、柔軟な運用が可能です。
Vauld公式解説
>> How to opt-out of a Fixed Deposit? Cancellation fees?
Vauldのデメリット
すべての金利が高いわけではない
金利一覧でもご覧いただいた通り、275種類の預金に対応といいつつも、そのほとんどは1ヶ月定期で1%程度の低金利です。
とはいえ、増えないよりはましなので、値上がり期待のコインなどを分散して保有する場所の一つとして利用するのには良いかもしれません。
出金手数料が実費
NexoやBlockFiには、出金無料枠がありますが、Vauldにはありません。
とはいえ法外な出金手数料を取る取引所よりは、マシかも知れません^^;
レンディングサービスの共通リスク
リターンとリスクは相反するもの。これだけ高金利であるからには、それなりのリスクを伴います。
Vauldに限らず、レンディングサービス自体の共通リスクをおさらいしておきましょう!
①流動性リスク:出金にかかるロスタイム
②信用リスク:企業自体の貸し倒れリスク
③納税の手間:利益を申告する必要あり
Vauldの口座開設方法【5分作業】
Vauldの口座開設は、ざっと次の2ステップで5分程度で完了します。
①必要事項の入力
②メール認証
詳しい手順は、スライドをご参照下さい。
VauldのKYC ※7月から義務化
2022年5月時点では、Vauldの利用にKYC(本人確認)なしでも利用可能できていましたが、2022年7月以降、KYCが義務化されました。
KYCには、以下の2点が必要になりますのでご留意下さい。
・パスポート
・住所証明書類(英文)
※過去6ヶ月以内の公共料金、クレカ、銀行の明細書
Vauld Refferal Cord(紹介コード)で+2.5%利息ボーナス!
新規登録時に「Refferal Cord」を入力するとお互いに2.5%の利息ボーナスを受け取ることができます。
通常紹介者に5%の報酬が入る設定ですが、ブログご訪問の感謝を込めて、はんぶんこモードに設定しております。ぜひご活用下さいませ!
Referral Code|thunks
Vauldの使い方
Vauldの詳しい使い方については、別記事にまとめましたので、以下の記事をご参照ください。
結論 分散保有の選択肢の一つに!
今回の記事では、最大金利12.68%を誇るレンディングサービス「Vauld」について調査してみました。
レンディングサービスは金利が高いものの、その分リスクも高いので、大きな資産を入れるかどうかについては、十分な検討が必要です!ご自身でも十分検討した上で、計画的にご利用下さい!
ではまた!